海外アプリ広告担当村上の“海外Appジャーナル” Vol.1「ライブ動画アプリ」


はじめまして、ザクマガ!で新連載「海外Appジャーナル」を連載させていただくことになりました、株式会社Zucksで海外アプリ広告を担当する村上です。

海外のアプリ情報をお伝えする連載第一回目のテーマは、アメリカや中国で大流行している「ライブ配信アプリ」。このアプリは、ユーザーがリアルタイムで全世界に動画を配信できるもので、アメリカや中国を中心に全世界的に流行しています。

今回は、ライブ配信アプリがなぜ流行しているのか?どのようにユーザーに使われているのかをお伝えいたします。

海外で大流行中のライブ配信アプリとは?

ライブ配信アプリとは、アプリのユーザーがチャンネル主となり、同じアプリを使っている視聴者に生放送の動画を配信できるもの。スマホひとつで配信できるため、Twitterやインスタグラムのように日常で起きたことを動画で投稿するユーザーも多数見かけます。

リリースされたライブ配信アプリやサービスも多く、アメリカ発わずか4ヶ月で全世界500万DLを記録した「Live.me」。全世界でユーザー数1億以上を記録した動画投稿サービス「Musical.ly」がリリースした「live.ly」。人気SNSのInstagramが追加したライブ配信機能など、多数のライブ動画がユーザーに楽しまれている状況。国内でも「LINE LIVE」や「ツイキャス」などがDL数を伸ばしています。

これらのライブ配信アプリがYouTubeと異なるのは、コメント機能を使って、リアルタイムにチャンネル主と視聴者がコミュニケーションできること。チャンネル主がコメントの内容を見て配信内容を変更していく場合もあるので、音楽のライブや演劇を見ているような臨場感があります。

ライブ配信アプリの人気を支える「人気チャンネル主」

ライブ配信アプリの人気を支えているのは、芸能人やモデルの卵など、「人気チャンネル主」の存在です。

ライブ配信アプリの特長は双方向のコミュニケーションにあります。これまで、テレビやラジオを通して一方的に見ることしかできなかった芸能人に対してコメントを送り、レスポンスが返ってくることは、ファン垂涎の体験でしょう。

これらの人気チャンネル主と、より近い立場でコミュニケーションできることが、人気を集める要因のひとつではないでしょうか。

ライブ動画を配信する一般チャンネル主の中からも、人気ユーチューバーやアルファツイッタラー(多くのフォロワーを持ち、大きな影響力を持っているTwitterユーザー)のように多くのファンを持つインフルエンサーも生まれ、インフルエンサーを目当てに、アプリをダウンロードするユーザーも増えているようです。

ジャンル特化型ライブ配信アプリの登場

あるサービスが世の中に普及すると、一部ニーズに特化したものが現れ始めます。ライブ配信アプリの中にもいち早くターゲットを絞り、特定のジャンルに特化したアプリが登場し始めました。

DeNAがリリースしている、ゲーム実況に特化した「Mirrative(ミラティブ)」や、地下アイドルや芸能人の卵がチャンネル主になっている「SHOWROOM」などの国内の事例をはじめ、海外では音楽配信に特化したものや、カウンセラーが悩み相談を行ったり、お医者さんが問診を行ったりするものも登場しています。

私が面白いと感じたのは、DeNAがリリースしているフリマアプリの「Laffy(ラッフィー)」のように、ECを組み合わせたアプリです。

このアプリでは、チャンネル主がライブ配信をしながら自分の持ち物を売ることができます。

悩み相談や問診、フリマなど、アイデア次第で様々なことができることも、ライブ配信アプリが流行している要因のひとつかもしれません。

現に、ライブ配信アプリのレビューでは「アプリを使って、海外のユーザーに英語を教えてもらっている」などのコメントを見かけることがあるので、e-Learningのプラットフォームとしても将来性があるのではないでしょうか。

ライブ配信の報酬で、チャンネル主がマンションを買った!?

数あるライブ配信アプリの中で、私が注目しているのは、中国の花椒(ホアジャ)というアプリです。このアプリは、いま中国で最も利用者が多いと言われるライブ配信アプリで、DAUが500万を超えています。

花椒の特徴は、視聴者がチャンネル主に対して「投げ銭」ができること。視聴者はアプリ内のショップでアイテムを購入して、気に入ったチャンネル主にアイテムをプレゼントできます。このアイテムを換金して、チャンネル主は収入を得られるというわけです。

花椒では、イケメン・美人のチャンネル主がこぞってライブ配信を行い、投げ銭システムから得られる収入で生活しているほか、中には配信をきっかけにタレントになった人や、マンションを購入した人もいるそうです。

視聴者側にも投げ銭しやすいよう工夫がしてあり、どのユーザーがどれだけ投げ銭をしたかランキングが見え、その額によって様々な特典も得られます。この点はソーシャルゲームのレベル上げにも似ていますね。

ただプレゼントを行うだけでなく、レベル上げに似た楽しさが、課金に拍車をかけているようです。

中国の他に、韓国の「V LIVE」、台湾の「17」、シンガポールの「BIGO LIVE」など、同ジャンルのアプリがアジア各国で誕生していることも、ライブ配信アプリの人気を裏付けています。

ディベロッパーの狙い目は、動画配信に役立つツールアプリ

これから全世界的にライブ配信アプリのユーザー数が増え、チャンネル主が増えていくことが予想される中、ディベロッパーの皆さんにおすすめしたいのはライブ配信に役立つツールアプリの開発です。

たとえば、カメラアプリSNOWのように、肌を白くしたり目を大きくしたりしてくれる「動画を盛れる」アプリや、動画にBGMや効果音を加えることができるツール、フレームやスタンプを追加できるものなどが思いつきます。

ライブ配信アプリはサーバー費がかかるので、個人では運営が難しいかもしれませんが、日本のアニメやコスプレなど、オタク文化は海外で非常に人気があるので、オタク文化に特化したライブ配信アプリを作れば、人気が出るかもしれません。

今回のライブ配信アプリのように、海外に目を向ければ新しいアイデアを使ったアプリが日々登場しています。

大規模なサービス開発はリソースの面からどうしても難しくなってしまいますが、既存サービスをサポートするツールならば、開発も比較的容易で一定の需要が見込めるのではないでしょうか。

ものすごいスピード感で新しいアプリやサービスが登場しては消えていく業界の中で、トレンドを押さえることはとても大切なこと。この連載でご紹介する海外アプリ情報が皆様のお役に立てれば幸いです。

村上
Zucksにおいて、海外企業全般(広告主、広告会社、媒体)を担当。海外のおもしろいネタを常に探し中。気軽に連絡ください!