世界の漫画アプリ動向 | 海外アプリ広告担当 村上の海外AppジャーナルVol.6

Zucksの海外アプリ広告担当者 村上が国外のアプリ情報をお伝えする連載「海外Appジャーナル」。今回は、日本でも人気の“漫画アプリ”をテーマに、アメリカ・台湾・韓国・中国、そしてフランスの「漫画アプリの動向」をご紹介します。

音声やVRを組み込む最先端コンテンツが登場した「アメリカ」

「LINEマンガ」や「少年ジャンプ+」「マンガワン」や「GANMA!」など、近年日本でも増えている漫画アプリは、人気ランキングにも名を連ね、定番アプリとして定着しています。

この漫画アプリは海外にも大型タイトルがいくつもあり、それぞれの国で多種多様な漫画が連載されているのです。

まずは「スパイダーマン」や「X-MEN」などのハリウッド映画でおなじみ、DCコミックスやマーベルなどのアメコミが生まれたアメリカの漫画アプリを見ていきましょう。

◎Madefire(メイドファイヤー)

Madefireは、電子コミックベンチャーのMadefire社がリリースする、アメリカで最も先進的な漫画アプリ。このアプリでは、フルカラーの漫画に「音声による演出」「動きによる演出」「360度VR」の3つの機能を盛り込んだ、アニメーションのようなコンテンツ体験が楽しめます。

・音声による演出
音を出せない漫画は「ズバッ!」「ゴゴゴ」などの擬音を使い、音声を表現してきました。Madefireでは、銃声や機械音など、シーンに合わせた効果音を発することでよりリアリテイのある体験を実現しています。

・動きによる演出
Madefireではキャラクターや乗り物などを動かすことで、より映像に近いコンテンツを実現しています。時には「キャラクターの緊迫した表情のアップからカメラを引き、キャラクターの全身を映してシーンを終える」など、映画のような演出が行われる場合もあります。

・360度VR
スマートフォンのモーションセンサーを利用した「360度VR」もMadefireの特徴のひとつ。たとえば、スマホを動かすことで「高層ビルの上に立つ主人公の視点」になって、目の前に広がる夜の摩天楼を360度視点で眺めることができます。

これらの演出が加えられた漫画は全てフルカラーで楽しめます。
言語対応はしていませんが、日本のAppStoreでもダウンロードすることができるので、ぜひ一度体験していただきたいアプリです。

◎LINE Webtoon

LINE Webtoonは韓国のNAVERグループが運営する、アメリカで人気のある漫画アプリ。英語・中国語・タイ語など5カ国語に対応し、閲覧数は全世界で51億件を超えています(2016年時点)。漫画の表示は日本の主要な漫画アプリとは異なり、縦に画面をスクロールして読むものです。

LINE WebtoonはAppleのSearch Adsのプロモーションが上手く、ストアで「manga」「comic」などの言葉を検索した際の上位表示をほぼ独占しています。

英語圏では日本とは異なり、ASOを取り入れたプロモーションはあまり行われていませんでした。というのも、同じ「漫画」という検索ワードでも「まんが」「マンガ」など複数の表記がある日本語とは違い、英語の場合は「manga」もしくは「comic」などの単語に検索ワードがしぼられ、対策が容易だからです。

LINE WebtoonがASO対策を行って一定の効果を出していることを考えると、難易度の高い日本のASO技術を使えば英語圏での展開はたやすいかもしれません。

また、アメリカでは、ジャンプやサンデーなどで連載されている日本の漫画が読めるアプリがなく、ほとんどが非公式の海賊版です。欧米圏で圧倒的な人気を誇る「NARUTO」などが公式アプリで読めれば、海外でも大ヒットするのではないでしょうか。

日本と似た漫画アプリ環境の「台湾」

日本と同様に紙の漫画文化が根付いている台湾でも、漫画アプリは人気カテゴリーのひとつ。代表的なものはRuian I like Network Co. Ltd.がリリースしている「漫画人-火爆的二次元阅读」というアプリで、現地のクリエイターによるオリジナル作品が掲載されています。

アプリは、日本の漫画アプリ「少年ジャンプ+」や「マンガワン」などと同じく横方向にページを送り、課金やデイリーボーナスで獲得できるチケットを消費して漫画を読むタイプが多数。

漫画人に掲載されている漫画はカラー作品が主なもので、画力が高いものも多いので、言語対応を行えば日本語国内でも人気が出るかもしれません。

大手IT企業が運営するアプリが多数ある「韓国」

お隣の国、韓国の最大手のインターネットポータルサイト「NAVER」などの巨大なプラットフォームが運営する漫画アプリが大きなシェアを獲得しています。マネタイズは有料コンテンツを中心に、アプリから自社のサービスに導線を作るモデルが主流です。
(例:楽天の「楽天マンガ」のようにアプリから自社のECサイトやクーポンサイトに誘導するなど)

以下に韓国漫画アプリの例をご紹介します。

◎Naver Books

日本では「NAVERまとめ」でおなじみのIT企業NAVERが運営するアプリで、漫画だけでなく小説などの単行本を読むこともできます。こちらは先ほどご紹介した大手IT企業が運営するタイプで、自社サービスへの導線が作られています。

◎TopToon
TOPCO Co. Ltd.が運営する漫画サイトで、2014年にサービスを開始し、月間1600万のユーザーが訪れるアプリに成長しています。

◎LezhinComics
◎Comico
2つのサービスともに日本でアプリがリリースされており、言語も日本表記に対応ずみ。どちらもクリエイターによるオリジナルの作品が読めます。

意外に画力が高く、メディアミックスも行われる「中国」

中国では、アリババ、バイドゥなど大手IT企業が漫画アプリを運営していないこともあり、他国に比べて漫画アプリが育っていない印象です。

そのなかで、中国NO.1と言えるのは「有妖气漫画」。原作漫画がアニメになるなど、圧倒的な人気を誇っています。また、ニコニコ動画のように、漫画の中にユーザーがコメントを残せる機能も特徴的です。

これから注目したい漫画アプリは、中国最大のインターネットコミュニケーションツール「QQ」を運営するテンセントがリリースしている「テンセント動漫」。こちらは後発組ですが、大手企業が手がけることもあり、今後に注目したい中国漫画アプリです。

独自の漫画文化があり、日本漫画も人気の「フランス」

フランスはヨーロッパの中でも漫画文化が盛んな国で、漫画は「バンド・デシネ(bande dessinee)」と呼ばれ、フランスの作家が描いた単行本が多数販売されています。

漫画カルチャーに理解があるため、日本の漫画・アニメ文化も人気で、翻訳された日本漫画の単行本が多数流通しているようです。日本漫画のアプリはまだ進出していないので、言語対応を行えば十分進出していける国ではないでしょうか。

海外漫画アプリ市場が成長している今こそ、世界進出のチャンス

漫画カルチャーをはじめとした「日本のオタクカルチャー」は海外にクールなものとして認められている文化です。多くのコンテンツが蓄積され、漫画の国として国際的にも認知されている日本は、世界の漫画アプリの市場で十分勝負できる資源を持っているのではないでしょうか。

海外で漫画アプリをリリースする際は、Zucksでもプロモーションの手伝いができますので、ぜひ村上までご相談ください!

村上
Zucksにおいて、海外企業全般(広告主、広告会社、媒体)を担当。海外のおもしろいネタを常に探し中。気軽に連絡ください!