
株式会社Zucksにて広告営業ガールをしている“あやんせ”が、メディアサイドのお客さんを訪ねるコーナー「あやんせが行く!」。
第9回目となる今回は、2015年11月に設立されたばかりなのにも関わらず、わずか1年半足らずでSSP業界で頭角を表している株式会社AzuRoの代表取締役、岡ファビオさんにお話を伺いました。
今回お話を伺った人

ブラジル生まれの日系ブラジル人。日本ではJリーグ選手を引退後、不動産、広告代理店などを経て独立。現在は2015年11月に設立した、株式会社AzuRoの代表取締役を務めている。
元プロサッカー選手で、現在はIT会社の社長!?ファビオさんの経歴とは?

—ファビオさん、本日はよろしくお願いします!
ファビオさんは元々、プロのサッカー選手だったとのことですが、どういった経緯でAzuRoを設立するに至ったんですか?
ファビオさん(以下:ファビオ):サッカー選手からwebメディアのコンサルティング会社設立ってすごい経歴ですよね(笑)。
話は子供時代まで遡るんですが、元々俺の親が日本の教育を受けさせたいという想いを持っていて、6歳の時に日本に来ました。
父親がブラジルでプロのサッカー選手をしていた影響で、子供の頃から自分もサッカー選手を夢みていたんです。
—えー!元々お父さんがサッカー選手だったんですね!
ファビオ:そうなんです。なので、自分も子供の頃からサンフレッチェの下部組織に所属していて。当時はユースには上がれなくて、岡山の高校に入学して、学校の寮に入ってサッカー漬けの毎日を送っていました。
その後大学に行こうと思っていたんですが、運良く Jリーグからオファーがあって。そこから4年ぐらいJリーグ選手をやっていました。

—Jリーグからのオファーって、すごい!どうしてサッカー選手を引退してしまったんですか?
ファビオ:ただでさえ選手生命が短い職業なのに、膝を怪我してしまって……。
そのままサッカー選手を続けると、25〜26歳くらいで引退しないといけない状況になってしまいました。
当時は引退した後の職業を考えると、選択肢としてあるのがサッカーコーチか通訳ぐらいだったんですよね。
その先の自分の選択肢を広げるためにビジネスの道に進もうと思い、22歳の時に上京しました。
—なるほど、一瞬でサッカー選手からビジネスマンに転換したんですね!
ファビオ:当時、自分がビジネスで使える武器は言語だと思っていたので、知り合いに、語学を活かして何かできる仕事はないかと相談したんです。そしたら、1番難しい会社で営業をすることを勧められました。
それで、某不動産会社で営業をすることになったんです。そこでは、外でめちゃめちゃ名刺を集めてきては、めちゃめちゃ営業をするということを繰り返していました。
—めちゃめちゃ体当たり営業(笑)
ファビオ:それよりもサッカーの練習の方が100倍くらいきつかったので、外に出て色々な人と話ができることを楽しんでいましたね。

—サッカー選手って本当に大変なんですね。
ファビオ:ええ(笑)。
それで、その時にたまたま大手総合広告代理店のお客様と出会って、メディアや広告の話を聞く機会があったんです。
「これからはネット広告だよ。」という話を聞いて興奮しちゃって。そんな中アドテクの社長が集まる会に参加する機会があって、そこで前職の社長と出会い転職しました。
広告代理店時代の気づきが、AzuRoの設立に繋がった

—サッカー選手から、「難しさ」で選んだ不動産会社の営業に転身され、その後縁あって広告代理店に転職されたということですが、その後AzuRoを設立された経緯はどういった感じだったんでしょうか?
ファビオ:不動産会社の後に入った広告代理店ではメディアの収益化をしていました。メディア担当者の方と対話していく中で、「今後は各メディアを自社で運用していくようになるのでは?」と感じて。
そうなると、「各メディアの課題に寄り添って、しっかりとコンサルティングをしていくことが必要なんじゃないか?」と考え、2015年11月に独立しました。
—ふむふむ。前職でメディアの収益化支援をしていたことで、今後のメディアの在り方や、そこで必要とされるSSPの形を考えたんですね。
ファビオ:誤解を恐れずにいうと、俺の考えでは今後収益化だけに特化したSSPはなくなって、メディアに寄り添える事業者だけが生き残っていくと思うんです。
それは、メディアがすでに見えている課題だけでなく、今後○○をしてみませんか?という提案ができる事業者です。
例えば、極端な話ですが、Zucksのようなアドネットワーク事業者はクライアント側に寄り添っていて、AzuRoのようなSSPはメディア側に寄り添っているとします。
その間の部分に、解決できないフラストレーションはあると思っていて。そこを自分なら解消できるんじゃないかなって。
もちろんZucksさんはメディアさんにも寄り添っていると思いますが!
設立から1年半足らずで、売り上げ8億円超えへ。その秘訣は?

—ファビオさんの経験、着眼点からメディアのニーズに沿ったのサービスを提供できていることがとても良く分かりました!
たった1年半足らずで、どうしてここまで伸びていているんですか?
ファビオ:お客様の口コミが大きいです。
実際にうちのサービスを利用してくれたお客様が「ファビオさんのところは、課題のヒアリングがしっかりしている。コンテンツの中身のコンサルティングもしてくれるし、結果収益も上がっている」と言ってくれて、次のお客様へと広がっていっています。
一般的な、効率化されたオペレーションを行う事業者とは異なり、しっかりと担当者をつけてその媒体の収益を最大化するコンサルティングを行っていることが、AzuRoの最大の特徴だと思います。
—素晴らしいことですね!メディアのコンサルティングを行う上で今注目していることや、今後注目されていくであろうことがあれば教えてください!
ファビオ:売上構成を考えたときにマージン率は上げられません。CPC(コスト・パー・クリック、広告が1クリックされるのにかかったコスト)にもある程度上限はある。でもimp(インプレッション、広告の表示回数)には上限がないですよね。
そう気づいた時に、「どうしたらメディアの最大化をできるのか?」という視点に立ちました。
そして、メディアへの流入を増やし、滞在率をあげるために自分たちができることをやっていこうと決めました。よりメディアに寄り添っていくために、そして自分たちの提案に重みを持たせるために、自分たちでメディア運営もしています。
—自分たちでメディア運営も行っているんですね!どんなメディアですか?
現在はVOYAGEっていう女性メディアを運営しながら、メディアのコスト構造や、抱えている課題を日々学んでいるところです。
また、今回Yahoo! JAPAN社と提携することになり、YDN(Yahoo!が提供している広告サービス)の配信をすることも可能になったので、よりメディアの最大化にアクセルを踏んでいけると考えています。
—実際に自社でもメディアを運営することで、お客さんの抱える課題、そしてWebメディアに対する時代の流れをリアルに感じることができますね!
SSPの配信を効率化するだけでなく、各Webメディアの収益を最大化させるためのコンサルティング業務を行っているAzuRoは、今後さらにメディアさんに選ばれ続けていくんでしょうね!
本日はどうもありがとうございました!
