アプリデベロッパーの中には、大きなターゲット層としてスマホネイティブ世代を意識している方も多いのではないでしょうか。
ザクマガ編集部では、「【街頭インタビュー!】原宿&表参道の女子高生に2016年人気アプリを聞いてきました!」と題して、女子高校生に人気のアプリをインタビューし、女子高生のリアルなアプリ使用状況を知ることができました。
「それでは男子学生に人気のアプリは?」と気になる方も多いはず。そこで今回は「全国の15〜20歳の男子学生191人」にアンケートを行い、ゲームアプリの利用状況を聞いてみました!
質問内容は「ゲームアプリをプレイするデバイス」や「アプリをダウンロードする基準」、「ダウンロード時にいくらまでなら課金をするか?」「2016年に面白いと感じたアプリのタイトル」などなど。
アプリデベロッパーの方ならばきっと気になる内容のはず。ぜひご覧になって、参考にしてもらえればと思います!
※調査方法:インターネットリサーチ、調査会社JUST SYSTENMS「Fastask」
使っている機種はiOSが圧倒的人気。その数字はなんと〇〇%!

まず最初に聞いたのは「ゲームアプリをどの機種でプレイしていますか?」という質問。
MAU(月間アクティブユーザー)やDAU(1日にサービスを利用したユーザー)をできるだけ上げたいデベロッパーにとって、どのプラットフォームでリリースするかは大きな悩みです。
スマホネイティブ世代に人気のプラットフォームはiOSなのか?それともAndroidなのでしょうか?

結果はiPhoneが80.1%と圧倒的なシェアを占めました。iPadを含めるとその数字は86.4%とiOSが大人気です。
メインユーザー層をスマホネイティブ世代の男子学生に設定するなら、プラットフォームは迷わずiOSが正解です。
ダウンロードの基準は「ランキング」や「評価」が優位

次に聞いたのは「あなたがアプリをダウンロードする基準は何ですか?」という質問。
ダウンロードする時には、レビューを参考にしているのか、それとも口コミなのか、どのような基準でアプリがダウンロードされているのでしょうか?結果はこちらです。

基準になったのは、やはり「ランキング」や「評価」のよう。意外なところでは、「アイコンが面白そうだった」に26.8%の回答が集まり、アプリのビジュアル面もダウンロード基準のひとつになっているよう。
「友達がプレイしているかどうか」という回答にも37.4%の回答が集まっているところを見ると、友達との話題作りのためにアプリを利用している学生も多そうです。
その他の自由回答では、「データ容量が小さかった」「暇つぶしできそうか」などの意見もありました。
意外と有料ダウンロードに好意的なスマホネイティブ世代

3つ目の質問は「あなたは、有料のゲームアプリをいくらまでならダウンロードしますか?」というもの。
2016年末に任天堂からリリースされた「スーパーマリオラン」は、フルダウンロードに1200円が必要で、「1200円は高い」「マリオシリーズが1200円なら安い」と賛否両論でした。
学生はアルバイトやお小遣いが主な収入源なので、使えるお金が限られています。おそらくアプリの価格にはシビアなはず。はたしてどこまでの価格ならばゲームをダウンロードしてくれるのでしょうか?

全体的に票が割れる結果となりましたが、一番多かったのが25.7%の票を獲得した「有料のアプリは利用しない」でした。ゲームは「買う」のはなく、「無料で利用できる」のが当たり前の世代なので、購入をしぶることも多いようです。
一方で有料アプリに理解を示している方も多く、「有料のアプリは利用しない」を除く回答は全体で74.4%。なかでも12.3%の票を獲得した「300円」、14.0%の票を獲得した「500円」、14.5%の票を獲得した「1000円以上」に多くの票が集まりました。
1000円以上のアプリには、「MONSTER HUNTERシリーズ」や「FINAL FANTASYシリーズ」「ドラゴンクエストシリーズ」など据え置き機でも発売されているビッグタイトルが多数あるため、ゲーム内容を信頼してダウンロードする方が多いのでしょう。
有料アプリをリリースする場合は、「300円以下」「500円以下」の価格が狙い目かもしれません。
人気タイトルの共通点は「対戦」と「収集」要素。「やり込み要素」も重要に

最後は、「あなたは2016年に『これは面白い!』と感じたゲームアプリがありますか?またそのタイトルについてお答えください」という質問をしてみました。

「ある」は73.7%、「ない」は26.3%という結果になりましたが、それよりもどのゲームアプリが好評だったのかが気になるデベロッパーの方は多いと思います。以下に男子学生が「面白かった」と答えたアプリのタイトルをご紹介します。
特に票が多く集まったのは、以下のような大手がリリースしているアプリです。

ほかにも昨年大流行した「ポケモンGO」が4票、女性に人気が高い「ディズニーツムツム(マーベルツムツムも含む)」には4票が集まりました。
どのゲームも対戦要素や収集要素に強みを持つゲームですが、男子学生には、ファンタジー寄りの世界観で、演出が派手なものが好まれているようです。
カジュアルゲームデベロッパーがリリースしているものでは以下のタイトルがノミネート。

特にトニー君シリーズは大手有名タイトルが挙がるなか、複数の票が集まりました。
ほかにも少数ですが、台湾のゲームメーカー「Rayark」がリリースする音楽ゲームの「VOEZ(1票)」「Deemo(4票)」「Cytus(1票)」や、スウェーデンのゲームメーカーが開発したヤギが大暴れする3Dアクションゲーム「Goat simulator(2票)」などのタイトルが挙がっています。
この質問では同時に、面白いと感じた理由についてアンケートをとりましたが、「やり込み要素があった」「ダウンロードしてから飽きずに遊べている」「2年以上プレイしていて飽きない」など、比較的長く遊べるアプリが好まれているのが印象的でした。
編集後記
今回の調査では、対戦と収集要素があるアプリに人気が集まりました。
少し横道にそれるかもしれませんが、一般的に男性の方が女性よりも脳の報酬系(欲求が満たされた時、あるいは満たされることが分かった時に活性化し、人に快感を与える神経系)の働きが強いと言われています。
出典:スタンフォード大学医学部『STANFORD: GENDER ISKEY IN LOVE OF VIDEOGAMES(WIREDより)』
今回男子学生にアンケートを行い、「対戦」「収集」要素が強いゲームに人気が集まったのは、この報酬系が関係しているのかもしれません。
ゲームにハマる男性が女性に比べて圧倒的に多いのは、ゲームの中で「レベル」や「スコア」「アイテム」という分かりやすい形で達成感を味わえるからではないでしょうか。
もし男性向けにゲームアプリを作るなら、サーバーやメンテナンスの関係上、対戦要素の実装は難しいかもしれませんが、スコアランキングやクリア報酬のアイテムを設けたり、定期的にクリア報酬アイテムをアップロードすることで、長く遊んでもらえるものが作れるかもしれません。
ここまで読んでくださったアプリデベロッパーのあなたはどのようなことを考えましたか?Twitterや、はてブなどでご意見をお待ちしています!