広告収益をメインとするインディーゲームで、世界的にヒットしたアプリはこれまでに数多くありました。
- オーストラリアはHalf Brick社の「Fruit Ninja」
- 同じくオーストラリアHipster Whale社の「クロッシーロード」
- アメリカImangi Studios社の「Temple Run」
- タイKiragames社の「Unblock Me」
- Backflip Studiosの「Paper Toss」
- ベトナムの個人ディベロッパーが作った「Flappy Bird」
など。
上記は、世界的な大ヒットを叩き出したディベロッパー/アプリ達です。
今回は、ここ1年で世界的にランキング上位を獲得しているインディーゲーム(カジュアルゲーム)ディベロッパーで、かつヒット作を量産しているディベロッパーを「新・世界五大」インディーゲーム・アプリディベロッパーとして紹介させて頂きます。
「新・世界五大」インディーゲーム・アプリディベロッパーの定義
- 広告マネタイズがメインのアプリ
- GooglePlayでトップディベロッパーの称号を得ている
- 2016年に1位を獲得した新規タイトルがある
- 一定のエリアだけではなく、世界的にヒットしている
【1】Ketchapp
前回のエントリー、【PPAPアプリ】ペンパイナッポーアッポーペン のアプリから学ぶカジュアルゲームの世界動向にてご紹介したフランスのアプリディベロッパーです。
現在はHopが世界的にランキング上位を席巻しています。
マネタイズはバナー広告、インタースティシャル広告、動画リワードがメイン。
世界中誰にでもできる簡単な操作性が特徴です。
Github上でオープンソースとして公開されていた2048をいち早くアプリとしてリリースした点や、パイナッポーペンのリリースを見ても、とにかく開発→リリースのサイクルが早いです。
【2】Gram Games
10位以内にランクインした国の数が34カ国を超える「1010!」 で一気にトップディベロッパーに上り詰めた、トルコのディベロッパーGram Games社。
Merged!、Six!などリリースするゲームの数は多くないものの、その完成度はカジュアルゲームの域を越えており、中毒者が世界中にいるようです。
こちらも直感的に遊べるノンバーバルなアプリです。ゲームの爽快感がとても良いです。(個人の感想です)
アプリのマネタイズは、バナー広告、インタースティシャル広告、動画リワード広告がメインとなっております。
【3】Cheetah Mobile
日本でもおなじみの「ピアノタイル2」や「ローリング・スカイ」を運営する中国のアプリディベロッパー。
これまで紹介した他の会社と異なるのは、以下2点です。
・自社(グループ会社)で広告事業を行っている
・大きな予算をかけてプロモーションをしっかり行っている
admobメディエーションを使用しているものの、収益化目的というよりは自社広告プラットフォームのための媒体かと推測できます。
プロモーションはCPI広告(アフィリエイト広告)を世界中に配信していますし、もちろん自社アプリ群からの誘導も行っています。
【4】 Miniclip
ブラウザゲームで人気のある「細胞捕食ゲーム」の「Agar.io」や、ビリヤードゲームで全世界TOPの「8 ball Pool」を運営するスイスのディベロッパーMiniclip社。
元はオンラインゲーム・FLASHゲームのディベロッパーで、PCで流行したゲームの移植でアプリでもヒットを連発しています。
ディベロッパーの特徴としては、バナー広告は多くなく、インタースティシャル広告や動画リワード広告メインの実装をしていること、そして課金訴求の表示が非常に秀逸なところです。
【5】Outer Minds
「PewDiePie’s Tuber Simulator」を2016年9月末にリリースし、22カ国で1位を獲得した、カナダのOuter Minds社
これまでスマッシュヒット作は無かったものの、ここに来て世界一のYoutuberと呼ばれるPewDiePieのアプリをリリースし、見事にトップディベロッパーの座に。
新進気鋭のディベロッパーですが、今後のアプリも要注目です。ドット絵ゲームということもあり、個人的に「新・世界五大」に入れさせて頂きました。
【次点】Fortafy Games
2016年に「Color Switch」で流行を勝ち取ったオーストラリアの「Fortafy Games」はGoogle Playのトップディベロッパーの称号が無いため、惜しくも圏外とさせて頂きました。新作に大注目のディベロッパーです。
まとめ
日本国内においては、2,3年ほど前に流行っていたカジュアルなゲームが、
今になって世界中で流行りつつあるような印象を受けます。
今世界で遊ばれているカジュアルゲームの共通項をざっと洗い出してみました。
- 説明がなくても直感的に何をすればよいか分かる
- ゲーム性は極めてシンプルだけれどもついつい遊んでしまう(中毒性)しかけ
- 効果音、デザインがとてもスタイリッシュ
- 初めからAppStore, Google Playでの言語対応が万全
- アメリカでの上位獲得が全世界ヒットの鍵になっている
2016年も残すところあと二ヶ月。
今回ご紹介した五大ディベロッパーに新たなる顔ぶれが加わる事を楽しみにしています。